2009年9月30日水曜日

わしの愛する小説家たち

こんにちは。

出版不況といわれて久しい日本ですが、ほんとみんな本を読まなくなりましたねー。ミステリーや時代小説あたりで一部の超人気作家の作品が売れるくらいでしょうか。。。純文学はとても苦しい状況のようです。特に名作とよばれる近世の文学を知らないひとたちが増えたように思います。

かくいうわしも、今のように電脳世界が驚異的に進歩した時代に幼少時代を過ごしていれば本は読んでないかもしれませんが、幸せなことにわしの少年期にはネットだの電脳だのはSFの世界でしたので、読書と音楽が一人でできる限られた娯楽なのでありました。なので和洋問わず、名作と呼ばれる文学はほとんど読破しております。そんなわしが好きな作家について語ってみたいと思うコーナー(w)です。

まずは芥川龍之介・・・師匠です(w 全集を二度買い換えました^^; わしはどちらかというと長編よりも短編小説が好きなので芥川先生wは大好物なのです。藪の中や蜘蛛の糸のような緻密に構築された短編が本来の持ち味でしょうが、後期の鬱々とした精神風景を描いた作品も大好きです。とにかく頭が切れる繊細な人物で、それゆえに心が破綻したのは芸術家には珍しくありませんね。筋のない小説を読んで何がおもしろいの?って意見もありますが、小説=ストーリーじゃないですよね?(名作の筋だけ読ませるオバカな本もあるみたいですが)詩や絵と同じように、筋書き以外に、「文章を感じる」ことも大事だと思っています。作家固有の筆致、文体がかもしだす絵図を味わうということです。わしにとっては、装丁も紙も含めて本であり文学なので、筋があるなしは余り関係ないのです。もちろんストーリーで引っ張る小説も好きですけどね^^ 梶井基次郎や太宰治も同じ理由で大好きですが、凄みという点で芥川先生wが一番好きです。

萩原朔太郎・・・わしは詩も大好きで特に朔ちゃんファンです^^ 読んでいると感覚というか神経というか細胞というか、書き手の脳髄にそのまま触れるぞくぞくとした感じがあります。「とほい空でぴすとるが鳴る。またぴすとるが鳴る。 ああ私の探偵は玻璃の衣装をきて、 こひびとの窓からしのびこむ」ゾクゾクしませんか?朔ちゃんの場合は、芥川先生とは逆に、詩なのにどこか小説のような味があります。もちろんオチもなにもない、心象風景に違いはないのですが、そこが不思議でおもしろいところです。同じ理由でボードレールも好きなのですがそれはまた今度。

古典名作を読もうぜ!

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